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前回の続き:情報機器の取扱いスキル向上に向けて
前回に引き続き、今回は「高齢者を含め、緊急時に情報を受け取る側がデジタル機器を活用できるようにするために必要なこと」について考えていきます。
① 情報収集のためのスキル向上の重要性
災害時などの緊急時には、情報収集が非常に重要です。
そのためには、高齢者も含めたすべての人が、デジタル機器を使えることが不可欠です。
したがって、デジタル化の促進=デジタル機器の取扱いスキル向上が必要です。
私の経験上、これを実現するためには以下のような工夫が有効だと考えています。


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② なぜ高齢者にとってITはハードルが高いのか
高齢者や情報機器に不慣れな方は、そもそもIT教育を受ける機会が無かったことが多く、「今さら覚えられない」「自分には無理だ」と、自己判断による悪循環に陥りがちです。
また、年齢的な理由から「もう諦めた」という気持ちが強くなり、より一層機器に対する苦手意識が強くなる傾向があります。
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③ 「話す・使う・見せる」でスキルは身につく
しかし、これまでの経験から言えることは、以下の3つの方法が非常に効果的だということです。
【話して】:言葉で丁寧に説明する
【使って】:実際に一緒に操作してみる
【見せて】:画面や操作を目の前で見せる
このように、「手取り足取り」で練習することで、高齢者でもしっかり使えるようになった事例が実際にあります。
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④ 指導において大切なこと
確かに、説明する側にとっては「手取り足取り教える」ことは手間に感じるかもしれません。
しかし、以下のような具体的な計画を立てることで、負担を最小限にしつつ効果を最大限に引き出すことが可能です。
① いつ(日時)
② どこで(場所)
③ 誰が(教える人)
④ 何を(教える内容)
⑤ 誰に(対象者)
⑥ どのような方法・道具で(教え方、使うツール)
このように「具体的に詰めて」準備することで、あまり手間をかけずに【学ぶきっかけ】を与えることができ、効果がしっかり現れてきます。
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次回は、実際の具体例を交えながら、どのような取り組みを行えば、情報機器の取扱いに不慣れな人を減らすことができるのかを詳しく見ていきます。
(つづく)